2004年下半期

ニュースの天才 ★★★ (2004/12/31)
監督:ビリー・レイ
出演:ヘイデン・クリステンセン、ピーター・サースガード、クロエ・セヴィニー、スティーブ・ザーン他
『あらすじ』
「THE NEW REPUBLIC」は、大統領専用機内に唯一設置されている、米国で最も権威のあるニュース雑誌だ。スティーブン・グラスは24歳。同僚たちの関心が政治問題に向く中、彼は身近な問題に着目。政財界のゴシップなど数々のスクープをものにし、スター記者として成長していった。そうなっても、グラスの態度は謙虚で控えめ。上司や同僚への気配りを忘れない人柄から、編集部での信頼も厚かった。しかし、ある時グラスの「ハッカー天国」という記事に、他誌から捏造疑惑説が浮上。グラスは電話取材の依頼を受ける。
『感想』
事実は小説よりも奇なり。これはノンフィクションなんですよねぇ。こんなに記事捏造されたら、私ら一般人はたまったもんじゃありません…テレビでこのスティーブン・グラスがインタビューを受けてるところを見たことあります。弁護士を目指してて試験は受かってるけど、面接だか適正試験でいつもダメだとか…なんかやっぱりちょっと変っていうかいわゆるデンパさんっぽい空気が漂ってましたね…うん…

へイデン・クリステンセンは上手いですね。正直アナキンではちょっと…と思ってたんだけど、これが彼の真の力量なのかそれとも経験を積んで上手くなってきたのか。見てる間ずっ〜と、スティーヴンの不気味なほどの気遣いと、やたら長い説明にイライラしっぱなしですよ。やっぱりやましいことがある人は喋りすぎるんだろうなぁ。でも実際に彼はその方法で(故意じゃなく天然かもしれないけど)みんなの信頼を勝ち得ていたんだよね。不思議…私にはどうみても怪しく見えるんだけど…やっぱりそこにはジャーナリズムに身を置くもの独特のプレッシャーや、上司との関係とかいろいろ絡んでくるから、スティーブンが捏造してるとは全く思わなかったんですかね。なかなか興味深いお話ではありました。

ハウルの動く城 ★★★☆ (2004・12・30)
監督・脚本:宮崎駿
声の出演:倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏他
『あらすじ』
魔法と科学が混在するどこかの世界。父が遺した帽子店で働く18歳の少女ソフィーは、ある日、悪名高き魔法使いのハウルに出会う。ハウルの正体はハンサムで心優しい青年だった。だがその晩ソフィーは、ハウルを目の敵にする荒地の魔女に呪いをかけられ、90歳の老婆の姿にされてしまう。家を出たソフィーは、荒地を歩くうちに一軒の家に迷い込む。実はそこは、人々が恐れる“ハウルの動く城”だったのだ。ソフィーは住み込みの家政婦となり、ハウルや弟子のマルクル、城の動力源である炎のカルシファーたちと奇妙な共同生活を始めるが…。
『感想』
えっと原作は未読です。でも読みたいなぁ。原作と映画は全然別物とのもっぱらの評判ですね。読んだら逆にイライラすんだろうか…ま、原作話はおいておいてですね、映画全体の感想を一言で言うなら「まぁまぁ」です。最初に、ハウルが出てきたときに「何この美青年は!!?」と心がときめきました。その後、喋りだしてからもそのときめきは続きましたよ。声が木村拓哉でも…というか、合ってましたね。「なにちょっとキムタクうまいじゃん!?」と思って…んでお話としても盛り上がってきて、「うわぁ〜これはかなり傑作かも!?」って思ってたんですが…終盤で失速…ついでに木村さんの声優っぷりも失速…終盤で映画全体のパワーが落ちてます。なんか中盤まで出してた伏線とか問題提起みたいのを、最後でちゃんと解決しきれてないし、全部解決できないのはしょうがないとしても、まとまりが悪い感じがしました。ソフィーもハウルもいまいち人物描写が甘いような…ソフィーに全然感情移入できなかったしなぁ。ただやっぱりジブリアニメを見るときのあのワクワク感は健在ですね。それは凄いことだと思います。

キャラ的には最高なんですよね〜。ハウルはすごくかっこいいですね。ジブリアニメの中でも一番素敵キャラだわ。私はハク(千と千尋…)よりもハウルが好きですね。最初の白っぽい髪型のほうが好きなんだけどな。あとマルクルが可愛いです。変身してるところも可笑しいし。

ゴジラ ファイナルウォーズ ★★★ (2004・12・30)
監督:北村龍平
出演:松岡昌広、菊川怜、宝田明、北村一輝、ケイン・コスギ他
『あらすじ』
度重なる戦争と核実験。発達しすぎた科学は地球の環境を歪め、眠っていた多くの巨大怪獣を呼び覚ました。その脅威に対し、地球防衛軍は特殊能力を持つ超人類=ミュータント兵による“M機関”を組織。M機関のメンバー・尾崎は、ライバルの風間たちと激しい訓練に励んでいた。そんな折、北海道沖で巨大怪獣のミイラが発見される。尾崎は国連から派遣された生物学者・音無美雪に同行して調査にあたるが、そのミイラが不吉の予兆だったかのように、突如、世界各国に怪獣たちが出現。人類VS怪獣の最終戦争が勃発するのだった!
『感想』
予想していたよりおもしろかったです。っつか、北村さん出番多っ!伊武さんがいるからその手下としてほんのちょっとの登場かと油断してたらめちゃめちゃ出てますね…とにかくですね、私はゴジラって見たことないので、ゴジラファンとしての感想は皆無です。というか、出てくる怪獣も、ゴジラとモスラとミニラしか分かりませんでした(^^;今、パンフを眺めながらいろんな怪獣の解説を読んでます…エヘヘ。

予備知識をほとんど入れずに見に行ったので、こんな人も出てたんだぁ〜と新鮮な驚きがありましたね。高杉亘が結構好きなので、出ていて嬉しかったです。(でも相変わらず途中退場…)それと船木って演技うまいですね。以前は格闘家でしたよね?デビュー当時からうまかったのかなぁ?あと途中で出てきた人でどっかで見たことあるなぁ〜とずっと考えていたら、四方堂亘だった…しほうどうと書いて、しもどうですよ。久々に見た〜〜〜!もう昼ドラには出ないんでしょうか…。そしてやっぱり北村監督常連の役者さんもチラホラ。(北村一輝氏もそうですけどね。)X星人の手下がいかにも監督っぽい面子だわ、と思っていたら女性の一人は魚谷さんだったし。谷原さんもあんだけのために出てるし(笑)

X星人はねぇ〜良かったですよ。伊武さんの笑顔に爆笑でしたけど。北村さんはああいうのは得意中の得意ですからねぇ〜。あんな変な役なのに、安定感がありますね(笑)しばらくは「ガイガァァァァ〜〜〜〜ン!」が頭から離れそうにもありません。先にテレビ番組でX星人のメイクのまま回転寿司に食べに行った話を聞いていたので、なんか笑いが止まりませんでした…あの青白い顔で…

ほかは…うーんと突込みどころが満載でいちいち言ってたらキリがないんですが、とにかく戦闘シーン(人間同士のほう)の撮りかたが私は気に入らないんですが…テンポ早くして誤魔化してるだけなんじゃないの。あと菊川&水野真紀が姉妹なんですけど、ほんとにこんな姉妹いたらすごい嫌味ですよねぇ〜。でも男性から見たら憧れの(?)美人姉妹って感じなんでしょうか…

しかし、ゴジラは可哀想ね…利用されるだけされて、いらなくなったらハイ終わり〜だもんね。まぁ最後はミニラで和むって感じで…この映画のインターナショナルバージョン?とかいうのを見てみたいです…DVDに入るだろうか…買うのか…DVD…(^^;

スカイキャプテン-ワールド・オブ・トゥモロー- ★★☆ (2004・12・14)
監督:ケリー・コンラン
出演:ジュード・ロウ、グゥイネス・パルトロウ、アンジェリーナ・ジョリー、ジョバンニ・リビシ、マイケル・ガンボン他
『あらすじ』
1939年のニューヨーク。突如、空から巨大ロボットが舞い降り、街を破壊し始めた。新聞記者のポリー(グウィネス・パルトロウ)は、カメラを手にスクープを狙い外に出るが、危うくロボットに踏み潰されそうになる。間一髪を救ったのが、ポリーの元恋人で、空軍パイロットのスカイキャプテン(ジュード・ロウ)。ポリーは、このロボット襲来が、頻発する科学者たちの誘拐事件に関係するとにらみ、キャプテンと共に調査を開始する。そこには、世界の存続に関わる邪悪な計画が存在していた!
『感想』
ええっと、ラピュタとスターウォーズとリベリオンを足してディズニーランドとUSJな感じを漂わせた映画です。分かる?(^^;な〜んかね〜ううーん…ありきたりな世界観と映像でいまいちでした。懐かしい感じがするので、好きな人は好きかもなぁ。でも私はもうちょっと目新しさが欲しいので…ジュードがプロデューサーとしてクレジットされてるんでしたっけね、これ…サディ・フロストの名前もあってちょっと泣ける…しかし、ジュードはなんでこんな映画作ったんだろう。ストーリーは突っ込みようがないほどにぐだぐだ感が…

ジュード扮するスカイキャプテンは、戦闘機乗ってるとき目のアップが多くて素敵です。お目目真っ青、キラキラ〜、睫毛びっしりですよ。いやぁ素敵。深刻そうな役もいいけど、こういう適当な感じの役も似合うねぇ。彼のファンならDVDはゲットしたほうが良いでしょう。「トージョーヒデキ」ってセリフが聞けるし。彼のプロモ映画だな。

その他に見所と言えば、ジョー(ジュード)とポリー(グウィネス)の「やけぼっくいに火がついちゃうの?ついちゃわないの?はっきりしろ、テメーら!」的なやり取りでしょうかねー。昔のトレンディドラマを見てるような感じだった。でも美男美女でお似合いな感じです。グウィネス良かったですね。彼女は地がこういう感じのような気がする。お嬢っぽいしね。アンジェリーナ・ジョリーはいつ出てくるのかなぁ〜と待ちくたびれましたよ。ちょこっと出てくるだけでしたね…でもあのお衣装とアイパッチはすばらしくかっこ良い!ジョバンニ・リビシが相変わらず脇で光ってました。そしてマイケル・ガンボンはあんだけっすかー。

最後のオチは結構好きなオチかも。フッって鼻で笑ってしまう感じです。

デイ・アフター・トゥモロー ★★☆ (2004・11・16) DVD
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム、エミー・ロッサム他
『あらすじ』
二酸化炭素の大量排出に伴う地球温暖化が深刻化する中、古代気候学者のジャック・ホールは、自らの研究結果をもとに大規模な気候変動を予測し、学会で注意を呼びかける。それから数ヵ月後、世界各地が前例のない異常気象に見舞われる。巨大ハリケーンがLAを襲い、大津波がマンハッタンを呑み込む。ジャックの仮説が予想外の早さで現実となったのだ。ジャックは人々を南に避難させるよう合衆国副大統領に進言するが、政府は事態の深刻さを理解しない。やがて気温が急激に下降し始め、北半球は氷河期に突入してゆく…。
『感想』
パニック・ムービーですが、扱ってるテーマが「異常気象」。今年の日本列島を見てると少しリアリティがあって怖いようにも感じます。地球温暖化が逆に氷河期をもたらすっていうのはなかなかのアイディア。過去の歴史でも氷河期はあったわけですからねぇ〜、もしかしたらもしかするかも!?などと素人の私は単純に思ってしまいます。予想してたよりおもしろかったんですが、最後の→(副)大統領の演説みたいのがクサすぎてガッカリ…途上国が云々とかいうもの。←まぁ、パニックムービーならではの締め方ではありましたが…あと狼エピソードは無理やり感が漂ってましたかね。さすがに映像は凄かったです。竜巻が何本も発生してるのとか圧巻。

デニス・クエイドってあんまり良いイメージがなかったんですが、この映画でちょっと見直しました。科学者っぽかったし、いかにもヒーローって感じじゃなくて良かったです。ジェイク・ギレンホールも良いですね、可愛いなぁ。これからも要注目です。彼女(エミー・ロッサム)がジェイクを人肌で温めてるときは、山口百恵と三浦友和を思い出しました…(古)あ、あとイアン・ホルムが見れたのも良かった!

コラテラル ★★★ (2004・11・12)
監督:マイケル・マン
出演:トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス、ジェイダ・ピンケット=スミス、マーク・ラファロ他
『あらすじ』
夜の大都会ロサンゼルス。タクシードライバーのマックスは、空港でクールないでたちのビジネスマンを拾う。男はヴィンセントと名乗り、多額のチップと引き替えに、マックスに一晩の専属運転手を依頼する。最初の目的地で事件は起こった。ヴィンセントが建物に消えて数分後、マックスの頭上に死体が降ってきたのだ。驚きに言葉を失うマックス。車に戻ったヴィンセントは、自分が組織に雇われた殺し屋であることを明かし、死体をトランクに詰んで次のターゲットの元に向かうよう命じる。2人の長く危険な夜がはじまった…。
『感想』
マイケル・マンって「インサイダー」撮った人なんですねぇ〜。うん…なんかあんな感じの映画でした。なかなかおもしろかったです。ただ、セリフを通して「人生とは…」と延々説教されてる気分でした。ストーリーがそうってわけではなくて、主役二人の会話がずっとそんな感じ。それがこの映画のおもしろさでもあり、見てて疲れる原因でもあり…字幕読んでなければそんなに疲れないのかもしれないですが…セリフの一つ一つに共感できるか否かは、観客によって違うでしょうね。都会に疲れてる人とか、夢を追ってる人なんかは共感しやすいかもしれない。それからタクシーの中の会話なんですが、このセリフの意味は…って考えてると、もう次の意味深セリフにいってて困りました。ちょっと会話の裏を読みすぎたかな。もっとボーっと聞き流しておけばよかった(笑)ヴィンセントがマックスを「レディ・マクベス」って呼ぶシーンがあったんですが、あれはヴィンセントの駄洒落ですか?

ジェイミー・フォックス良いですね。巻き添えをくらったことによって変わっていく様を上手く表現してます。特にヴィンセントの雇い主のクラブに行った時とか。スミス夫人は思ったより出番なかったです。しかし、アメリカでは→検事やるのも命がけなんでしょうか…←怖いなぁ。あとマーク・ラファロは→あっさり死んでしまった←…。ああ、LAは怖いなぁ、ブルブル。ロサンゼルスは一度観光で行っただけですが、あのゆる〜〜い空気は何となく分かります。なんかダルーい感じ

トムの殺し屋、無機質な感じでなかなか良かったですよ。フリーランスで6年ってことは、その前は組織に属していたんでしょうねぇ。実際の殺し屋やスパイのルックスなんて、私は知る由もないですが、きっと…いかにも強そう、とか悪そう、とかそういう感じではないでしょ、たぶん。目立っちゃいけないから背も低いほうがいいと思う。相変わらず白い歯は目立ってますが…あの髪の色の意味がちょっと分かりませんでした。普通に黒じゃダメなのかな。年齢を上に見せたいためなんでしょうか…それとも無機質な感じを強調させるためかな…ビルで暗闇の中に浮かび上がる全身銀色トムはさすがに不気味だった…ガラス窓を割って飛び込んだとき、少しコケてたのがちょっとリアルっぽくて良かったです。そこでクルクルスタッ!ってポーズをとってたらミッション・インポッシボーのイーサン・ハントになってしまうので。

冒頭にカメオなあの人が出ますね。どの場面で出るか知ってたけど、始まってすぐだったのでちょっと焦りました。相変わらず声が素敵。どういう経緯で出演になったんだろ。最初全然意味わかんなくて、後で気づいたんですが(遅)、あれは→資料(殺人リスト)を彼が運んできたってことですよね。ブリーフケース同じの持ってたし。さすが運び屋=トランスポーター←ですな。

笑の大学 ★★★☆ (2004・11・1)
監督:星護
原作、脚本:三谷幸喜
出演:役所広司、稲垣吾郎 他
『あらすじ』
昭和15年。日本に戦争の影が近づき、大衆娯楽の演劇にも検閲のメスが入っていた。劇作家の椿一は、新しい台本の検閲のため、警視庁の取調室に出向く。そこに待っていたのは、これまで心から笑ったことのない検閲官、向坂だった。椿の新作を上演禁止にするため、向坂はありとあらゆる注文をつけるが、椿は苦しみながらも、向坂の要求を逆手に取ってさらに笑える台本を作り上げていく。こうして、2人の台本直しは、いつの間にか傑作の喜劇を生み出していくのだが…。
『感想』
お肉が食べたくなりますね(笑)おもしろかったです。笑えて、最後はジーンとなる。三谷物のお決まりのパターンのようですが、やはり私はこの話が好きです。しかし!この原作・脚本ならばもっとおもしろくできたのではないかなぁ〜というのが正直なところ。上を見たらキリがないですが、ちょっとテンポがゆるいのがおもしろさを減少させているかも。あと音楽があんまり…合ってなかったような。

舞台版はテレビで放送してるのを見たことがあり、それはもう凄いインパクトでした。映画版と違って役者は二人のみ、場所も検閲室のみで動かない、一応密室劇になるのかな?そんな中で、検閲官VS劇作家の緊迫したやりとりが絶妙な笑いを生み出すのです。役者は検閲官に西村雅彦、椿に近藤芳正ですから言うまでもなくうまかったです。

見る前に、「舞台は舞台、映画は映画として別物として見よう!」と心に決めたのですが、やはり見てる間に舞台版と比べてここはこうだなあ〜とか考えてしまうんですよね。ま、仕方ないですが。舞台版の→カラスの武蔵←がカットされていたのが残念!あれ好きなのに…映画ならではだなと思ったのはセットの豪華さ。昭和の頃の浅草付近の様子なんて見てておもしろかったです。看板やお店とかみんなレトロで凄くよかったですね。舞台ではセリフで出てくるだけだったりするので、いろいろと想像をめぐらせながら楽しむのですが、映画ではそれがちゃんと映像で出てくるので、目でも楽しむことができ、それもまた良いです。笑の大学の劇場も見れて満足。想像よりも豪華だった…(もっとボロイのを想像してました。)それと青空かんたが想像どおりのキャラでちょっとウケました。

役者について…役所さんはいかにもお役人という感じで渋かったですね。ただこの役に関しては、私は舞台版の西村雅彦の抑えた演技のほうが好きなのです…正直。役所さん自体は好きなんですがね。それから椿役の稲垣吾郎、彼もまた良かったです。椿役に関しては、舞台版と映画版は別人のような気がしますね。舞台版の、ちょっとくたびれた感じの椿を見た時、私は彼に脚本家である三谷幸喜自身を重ね合わせて見てたような気がします。(それは役者さんの年齢的なこともあるし、メガネというルックスのせいかもしれません。)でもこの映画版ではあまりそれは感じませんでしたね、それは良い意味でです。役人に対してオドオドする態度や、劇作家としてまだまだ未熟な感じと思わせる演技をしていたと思います。若いフレッシュな椿でした。

映画版のラスト…結構ぐっときました。私は好きです。(舞台版ももちろん好きです。)エンドロールが良かったですね…ここでしか出てこない役者さんとかもいるし。あと友情出演(?)で出ていた二人のうち一人しか分かりませんでした。(エンドロールに名前があったのであれはカメオ出演とは言えないんでしょうかね?)

舞台をもう一度再演して欲しいですね。やっぱり優れた原作だと思います。

アンダーワールド ★★★ (2004・10) DVD
監督:レン・ワイズマン
出演:ケイト・ベッキンセール、スコット・スピードマン、ビル・ナイ他
『あらすじ』
ビルの屋上から楽々と地上に降り立つ一人の美女。彼女の正体は吸血鬼<ヴァンパイア>の女戦士セリーン。ある時、彼女はヴァンパイアの宿敵、狼男族<ライカン>が人間の青年医師マイケルを追いかけていることに気づく。不審に思ったセリーンはマイケルの行動を追跡。そして、彼に直接尋問している最中、ライカンたちに急襲される。セリーンはとっさにマイケルを助けて逃走するが、その直前、マイケルはライカンのリーダー、ルシアンに肩を咬まれてしまう。それは、マイケルがほどなくライカンになることを意味するのだった…。
『感想』
思ってたのと違いました。なかなか楽しめました。予備知識ゼロで見たのが良かったかな?何と言ってもこの作品はビル・ナイに尽きると思います。男前だった…爺さん!スコット・スピードマンもなかなかよろしい。ケイト・ベッキンセールのアクションはヴァン・ヘルシングよりこっちのほうがかっこいいや…

これってB級扱いなんですかね…ストーリー結構おもしろかったと思うけどなぁ。最初のほうは、当然セリーン達ヴァンパイアチームを応援してしまうわけですが、後半になるにつれそれが少し変わってくるんですよね〜。その辺の種明かし的なとことか結構上手いつくりではないかと。続編あるようなので、公開されたら劇場で見てみたいです。血がちょっと苦手なんだよなぁ…ウウ。

ドラムライン ★★★  (2004・10) DVD
監督:チャールズ・ストーン
出演:ニック・キャノン、オーランド・ジョーンズ 他
『あらすじ』
天才的マーチング・ドラマーのデヴォン(ニック・キャノン)は、音楽特待生としてAT&T大学のマーチング・バンドを率いるリー監督(オーランド・ジョーンズ)にスカウトされる。が、体育会的ノリについていけず……。
『感想』
音楽物はやっぱり良いですね。心躍る感じ。マーチングバンドって体力いりそうですよねーほんとに。でもストーリーがこれいまいち…なんでかな。お父さんの話とか恋人のエピソードとかあんまりふくらまなかったですね…それでもパフォーマンスのシーンとかほんとに良かったので楽しめましたけど。
監督役のオーランド・ジョーンズがかっこよかったです。彼のことをIMDBで調べたら「タイムマシン」に出てた…ええ〜いたっけ??と考えてたら思い出しました…図書館に…いたね…。
One band ! One sound ! ←このセリフとってもいいですね。
隠し剣 鬼の爪 ★★★ (2004・10・27)  試写会
監督:山田洋次
出演:永瀬正敏、松たかこ、吉岡秀隆、他
『あらすじ』
幕末の東北。海坂藩の平侍、片桐宗蔵(永瀬正敏)は、母と妹の志乃、女中のきえ(松たか子)と、貧しくも笑顔の絶えない日々を送っていた。やがて母が亡くなり、志乃ときえは嫁入りしていった。ある日宗蔵は、きえが嫁ぎ先で酷い扱いを受けて寝込んでいることを知り、やつれ果てたきえを背負い連れ帰る。その頃、藩に大事件が起きた。かつて、宗蔵と同じ剣の師範に学んだ狭間弥市郎が、謀反を起こしたのだ。宗蔵は、山奥の牢から逃亡した弥市郎を切るように命じられる…。
『感想』
山田洋次監督の作品を劇場で見るのはたぶん初めてのような気がします。劇場の年齢層がめちゃ高かったです。ところどころにあるコメディタッチなところは、オヤジギャグっぽくて、「そんなベタな…」とちょっと心の中で突っ込まずにはいられませんでしたが、劇場ではウケてました。

ストーリーは少し詰め込みすぎかな。もう少しスッキリと見せて欲しかったです。田中邦衛はなんだったんだろ…途中で片桐の剣の師匠が出てきたところで、最後の展開が読めるんですよね。ああ、きっと彼も→侍を辞めるな←って。でも誰もがそうなって欲しいと願う展開だと思うのでこれは納得です。

役者陣が結構がんばってる感じがしました。邦画の何が難しいって、出てる人がみんなドラマとかCMとかに出まくってるので、見飽きてて新鮮さに欠けるんですよね。でも永瀬正敏はかなり良いと思いました。あの抑えた演技はなかなか難しいと思います。あと松田洋二@アシタカがどんどんおもしろ役者になっていってて…今後も彼から目が離せません(笑)やっぱりついつい脇に目がいってしまう…

スクール・オブ・ロック ★★★★ (2004・10・22) DVD
監督:リチャード・リンクレイター
出演:ジャック・ブラック、ジョーン・キューザック、マイク・ホワイト、サラ・シルヴァーマン他
『あらすじ』
ロックギタリストのデューイは、破天荒が過ぎて、自分で結成したバンドからクビにされてしまう。そのうえ居候している親友ネッドの家からも、家賃未払いで追い出される寸前。そんな時、ネッドに小学校の代用教員の依頼が。たまたま電話に出たデューイは、家賃返済のためネッドになりすまし教員に。そこで音楽の才能ある生徒たちに出会ったデューイはロックを教え込み、バンド・バトルで優勝させ賞金を手に入れようと画策するが…。
『感想』
元気の出る映画ですね〜。ジャック・ブラックが濃い!おもしろすぎる!これ劇場は笑いの渦だったのでは?日本だとそうでもないかな。アメリカだと凄そう。みんな爆笑してそう…私も部屋で一人クスクス笑っておりました。なんか、ジャックは演技してるのか地でやってるのかよく分からんですね(笑)ジャックはもともと嫌いじゃなかったですが、見てるうちにだんだんと可愛く思えてきて、最後のほうは振り乱れる髪の毛がセクシー!とか思い始める始末…ハッっと我に返り、「いかん、いかん私は体脂肪率20パーセント以下の男じゃないと愛せないわよ!ジャックなんて確実に25パーセントは超えてそうじゃん!(失礼な)」とひとまず自分の体脂肪率は棚に上げておいて、そんなひどいことばかりを考えていました。

ジャックも良かったんですが、校長役のジョーン・キューザックがこれまた良くてねぇ〜。こういう先生いそう!いそう!って思いましたよ。この校長先生は最終的にどうなったのか描かれてなくて残念かな。あのあとどうなったんだろう…?そしてやっぱりジョンに似てる…(姉弟なので当然ですが)…声の出し方とか口のゆがみ方とかもうソックリ!生徒たちも良かったですよねー。笑ってるところなんて演技っていうかジャックがおもしろすぎてほんとに笑ってそうだし(笑)演奏も歌も上手い!明るい気分になりたい時にお薦めの映画ですね。

余談ですが、DVD特典にジャックがツェッペリンに曲の使用許可をお願いするビデオレターが入ってましたね。ツェッペリンってそういうところが厳しいんでしょうか?以前、某日本映画(時代劇)の予告でこの曲(アアアアーアー!ってやつね)が思いっきり使われていたと思うんですが…あれは予告だけの使用だったから良かったのかな?まさか無許可はないよね。

※追記→その後、この映画に出ていたアダム・パスカルという俳優のために再見しました(2006年5月)、それについてはこちら。

アイ,ロボット ★★★ (2004・9・28)
監督:アレックス・プロヤス
出演:ウィル・スミス、ブリジッド・モイナハン、ジェームズ・クロムウェル他
『あらすじ』
西暦2035年。家庭用新型ロボットNS−5の発売を目前に控えたUSロボティック社で、ロボット工学の第一人者、ラニング博士が謎の死を遂げる。シカゴ市警のスプーナー刑事(ウィル・スミス)は、博士の死をロボットの仕業と読むが、主任のロボット心理学者カルヴィン博士(ブリジット・モイナハン)は『ロボット3原則』を掲げ、人間に危害を加える可能性を全面否定する。そこへ、一体のNS−5が動き出した。それは、3原則をプログラムされていない『特別な』ロボットだった。
『感想』
まぁまぁかなー。でもこれは文章で読んだほうがおもしろそうなんでは?と思っちゃいました。原作はどんな感じなんだろう?ちょっと目が回りました。VFXがやはり凄いですねー。エンドロールで見ましたが、これもWETAのお仕事なのかな?30年後の未来はああいう感じになってるんでしょうかね。ちょっと怖いかも。

ウィル・スミスは良かったんだけど、もうちょっと過去のトラウマを掘り下げても良かったんじゃないかな。でもまさか→片腕がああなってるとは思わなかったけど。最初の登場シーンから傷があるなぁ〜と思ってたけど、自前の傷かと思ってました。よく考えたらそんなわけないですよね(汗)←ブリジット・モイナハンは…老けてた!コヨーテ・アグリーの時はすごく綺麗な意地悪姉さんって感じだったのに。アップが厳しい感じに…いやそれでも綺麗なんだけど。彼女は今後どういう方向でいくのかな。アシュレイ・ジャッド路線か?スプーナーとカルヴィンのやり取りがおもしろい部分もあったんだけど、もうちょっと頑張れ。今後に期待です。ロボットのサニー、良かったですね〜。なんかどんどん愛着が湧いていったのは何でだろう。サニーにちょっとウルウルくるところとかあったな。

やはり未来はこんな感じになるんでしょうか。一番怖いのは、→ヴィキに悪意がないことかな。最善の方法をとる計算をしてるわけですからね。←でも生身の人間からするとそれがゾッとするほど怖いのです。

X-MEN2 ★★★☆ (2003・6・?)劇場  再鑑賞(2004・9・23)ビデオ
監督:ブライアン・シンガー
出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュアート、イアン・マッケラン、アンナ・パキン、ファムケ・ヤンセン、ハル・ベリー、ジェームズ・マースデン、ブライアン・コックス、アラン・カミング、他
『あらすじ』
瞬間移動の能力を持つミュータントが、大統領を襲った。対策担当官のストライカー(ブライアン・コックス)はすぐにミュータント狩りを始め、プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)が運営するミュータントの学校に突入する。逃走したウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)たちはXジェットに救出されるが、その頃プロフェッサーXは、ストライカーの策略にはまり監禁されていた。ミュータントの撲滅を企むストライカーは、プロフェッサーXの脳波を利用して、謎のマシーン「セレブロ」を動かそうとしていた。
『感想』
前作よりも私はおもしろかったです。ウルヴァリンの登場シーンで髪型がますますサリーちゃんのパパ化していた…中盤でウルヴァリンが過去を思い出すシーンがあるんですが、そこで全裸でしたよね?しかーし!光が邪魔っ!見せろっ!って思った人は正直に私まで申告するように。
今回はそれぞれに能力を披露して戦う場面があったのでなかなか見応えがありました。しかしその分、ストームとサイクロプスにかなりしわ寄せがきてしまってるような感じがしたかな…。登場人物が増えた上に、ストーリーはウルヴァリン中心なので仕方ないと言えば仕方ないですが。

マグニートーとミスティークのコンビはやはりかっこよくて好き。最強って感じがするなぁ。ナイトクロウラーもテレポートすると残像が残るのがかっこよくて好きです。あとは次世代の力(アイスマン、パイロ)が見えてきたのが良かったかな。きっと二人は次は戦力になりそう??パイロはあっちにいっちゃったね…ローグは力を吸収してどんどん強くなっていってる気がする…
最後のウルヴァリンとデスストライクの戦いはあんまり…ですね。爪VS爪の戦い見てもあんまりなぁ。なんか見てて新鮮さが足りないので、続編でウルヴァリン中心にするとなると戦闘シーンは相当工夫しないとつまらないかも。本編の最後の思わせぶりな終わり方もいいと思います。きっとあれは……ですよね。

さて気になるX3…監督が降りたよーーーー。ここまで引っ張ったウルヴァリンの過去はどうなるんでしょう?そして2の最後の「フェニックス」は?ちゃんと話を繋げてほしいと願うばかりです。ブライアン・シンガーには3作目まではなんとかやってほしかったです…。私の予想では次こそはサイクロプスの出番が多いのではないかと思いますが、役者の知名度を考えるとウルヴァリンやローグはもちろん、ミスティークも出番を多くしないといけないんじゃないかなぁ〜と思うし。ストームはもう難しいかもね。あともちろん2の最後のあの人も出番は増えるでしょう?…さてどうなるのでしょう?

X-MEN ★★★ 再鑑賞(2004・9・23) ビデオ
監督:ブライアン・シンガー
出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュアート、イアン・マッケラン、アンナ・パキン、ファムケ・ヤンセン、ハル・ベリー、ジェームズ・マースデン他
『あらすじ』
遠くない未来。人類は新たな「差別法案」の立法化を目指していた。 それはDNAの突然変異により超人的なパワーを持つ“進化した人類=ミュータント”を社会から合法的に迫害するものだった…。チャールズ・エグゼビア教授(パトリック・スチュアート)は、人類とミュータントの共存に希望を持っており、X-メンというミュータント・チームを組織していた。それに対抗するのが、ミュータントが人類を支配すべきだと主張するマグニートー(イアン・マッケラン)。そんなある時、カナダでミュータントの少女ローグ(アンナ・パキン)と、彼女を助けた謎のミュータント、ローガン(ヒュー・ジャックマン)を、マグニートーの手下が襲う。
『感想』
これは初見がいつだったかどうも思い出せません。たぶん公開時期から考えると劇場では見てないと思うのですが…たぶんレンタルで見て、その後テレビでも見た気がします。少なくとも3回は見てるかも。なので最初に見たときの感想もすっかり忘れてしまっています。たぶん…地味なアクション映画だなぁ〜と思ったような気がする…(笑)あとは、本名とミュータント名があるのでそれで結構こんがらがってたかも。同一人物ではないけど、ローガンとローグは今でも混同します。

再鑑賞してみて気づいたのですが、1作目はけっこうコメディタッチなところがありますよね。作品自体はマイノリティの苦しみを描いてるのが大きいためか、全体的にちょっと暗めのトーンなんですけど…ウルヴァリンとサイクロプスのやり取りとか結構おもしろかったりする。これは2作通して言えることですが、ウルヴァリンは結構下ネタ好き。ルックスそのまんまのキャラでおもしろいです(笑)それからローグの髪の毛は最初は普通に黒かったんだ…と改めて気づきました。ヒューは恐ろしくマッチョです。でも足長ーい。あのピッチピッチXメンスーツを着こなすのは難しいぞ!

ソードフィッシュ ★★☆        再鑑賞(2004・9・18) DVD、ビデオ
監督:ドミニク・セナ
出演:ジョン・トラボルタ、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー他
『あらすじ』
かつて世界一のハッカーと恐れられたスタンリー(ヒュー・ジャックマン)。今は隠遁生活を送っている彼のもとに、謎の美女ジンジャー(ハル・ベリー)が訪れる。彼女に連れられて、元エリート・スパイのガブリエル(ジョン・トラボルタ)に会ったスタンリーは、政府の闇資金95億ドルをコンピュータ回線を使って奪うという大胆な計画を明かされる。気乗りしないスタンリーだったが否応なくその計画に巻き込まれ、その先には驚くべき結末が…。
『感想』
これ結構ヒットしたんですよね?私はあんまりおもしろいとは思わなかったんだけどなぁ。オチもあんまりびっくりしないというか…へぇ〜って感じで。私がモサドという単語を初めて知ったのは、一条ゆかりの漫画だった気がする…子供の時。実際こういう活動をしてる輩はたくさんいるんでしょうね。興味ないし、言ってる意味が分からんけど。

ヒューがかっこいい…のはもうわざわざ書かなくても分かりますかね。でも書いちゃいますよ、ニヤニヤニヤニヤ。髪は短めで色も明るい茶色かな?しかも片耳ピアス。うーん素敵。最初のほうのゴルフシーンはなんでバスタオル一枚なんだろう。女性客の目を楽しませるためか?私は凄く嬉しいけど。胸板に目が釘付けです。(って疑問に思ったのだけど、なんかその前にカットされてるシーンがあるんですってよ。無意味にバスタオルというわけではないらしい。)あと、ハル・ベリーに耳元で囁かれたときの、鼻の下がベロ〜ンと伸びてるのが忘れられません…おヒューさん…
天才ハッカーの役なんですが、あんまり見えないかも(笑)娘とのやりとりはかなりホロリときました。ハッカーだけどいいパパです。

ハル・ベリーは男性客の目を楽しませるためだけにいるような存在。なんでそこでミニスカボディコンなのか、なんでそこでトップレスなのか…ムダ脱ぎしてます。ストーリーには関係なさげなんですが。トラボルタは…髪型がちょっと…あの役にトラボルタは合ってたとは思いますね。ヴィニー・ジョーンズが相変わらず強面で出ています。ガブリエルに「妬くなよ。」ってさりげなく言われてるし…ワハハ。

冒頭で出てくるフィンランド人ハッカーがどこかで見たことある〜と思ってずっと考えていたんですが、「24」に出てたカメラマン役だってことに気づいてすごいスッキリ!ずっとモヤモヤしてて、頭の中で顔が一致したときは気分爽快。ハッカーと呼ばれる人たちのルックスが凄く気になる今日この頃…

ニューヨークの恋人 ★★★(2004・9・14) ビデオ
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン、リーブ・シュレイバー他
『あらすじ』
奇跡の街、ニューヨークを舞台に、超現実主義者のキャリアウーマンと彼女の前に125年の時を超えて現われた英国貴族との恋の顛末を描いたファンタジックなロマンティック・コメディ。
1876年、ニューヨーク。そこは盛大な舞踏会の会場。レオポルドは本日の主役にも拘わらず浮かぬ表情。というのも、彼は今日花嫁を決めなければならないのだが、本当に愛する女性にめぐり逢っていないのだ。そんな彼は会場で怪しげな男を目にし、逃げ出したその男を追ってやって来たブルックリン・ブリッジから男とともに奈落の底へ……。そして現代のニューヨーク。広告会社で働くケイトはバリバリのキャリアウーマン。過去の苦い経験からいまや男を諦め仕事一筋。そんなケイトの前に突然、クラシックな服を着て完壁な王立英語を話す不思議な男が現われた……。
『感想』
またまた、ヒュー作品です。ずっと見ようと思ってて先延ばしにしてた作品です。だって設定がもう何か…受け付けなくてさ。でも勇気を出して(?)借りてみました。ヒューは公爵レオポルドを素敵に演じています。相変わらず姿勢がいいです。これで世の奥様方を虜にしたというのも頷けるなぁ。私もアパートの屋上でレオポルドとダンスしてクルクル回りたいよ…うーんウルヴァリンやってる人と同じ人とは思えん…あまりにも違いすぎます(笑)

お話はとても分かりやすくて、上映時間も適度ですね。しかし、あっという間にケイトとレオポルドは恋に落ちるわけですが…最後はほんとにあれでいいんでしょうか。→ハッピーエンドだけど…、ケイトはキャリアを捨てて結局1876年の世界に行ってしまって…いいのかなぁ。弟とももう会えないしね。←設定上、ああまとめるしかないと言えばないですけどね。指輪のエピソードを最後にもうちょっと活かせば良かったのではないかなと思います。まぁでも、ヒューがお好きな方なら見て損はない作品ではないかと思います。

恋する遺伝子 ★★★☆ (2004・9/7) ビデオ
監督:トニー・ゴールドウィン
出演:アシュレー・ジャド、グレッグ・キニア、ヒュー・ジャックマン、マリサ・トメイ、エレン・バーキン他
『あらすじ』
彼こそが待ちに待った運命の人!そう思った相手にあっさりフラれ、落ち込みのどん底に突き落とされたジェーン。自分はちっとも悪くないのに、なぜ捨てられてしまうの!?モンモンと悩みまくった彼女が目をつけたのは、二度と同じ雌牛と交尾しないという雄牛の習性。ひょっとしたら人間のオスにも同じ恋愛遺伝子が組み込まれてるのかも。以来、動物と人間の相互関係を研究しはじめたジェーンは、女たらしの同居人エディを格好のサンプルに、偽名で恋愛コラムを執筆。それは、全米中で思わぬ反響を呼ぶのだが…。
『感想』
原題は「Someone Like You」、直球勝負なタイトルだ。邦題のほうが私は好きかなー。映画自体はなかなか良かったです。ただ出ている役者が好みでないと辛いかも?でもこれは世に出ているラブコメ全体に言えることかな。とにかく、私はヒューが素敵なのと、アシュレーも好きなので楽しめました。

ラブコメと言えば、
その1「舞台はNYもしくはそれに同等の都会」、
その2「主人公は自立した女性、職業はマスコミ系」、
その3「キャリアウーマンなのに、実はこっそり恋愛至上主義っぽい」、
その4「恋愛の話ばっかしてもウザがられない親友がいる」、

とこんな感じでしょうか?この作品はこれにバッチリあてはまってるわけですが…特にその2は最近のラブコメでは多くないですかね?女性のキャリアといったらマスコミ系か弁護士が妥当なのかな。ま、そんな分かりやすいお話です。

この主人公が考える理論っていうのは、概ね私も賛成かもなぁ。雄牛って一度してしまった雌とはもうしないんですね…知らんかった(驚)牛と人間じゃもちろん違いますが、この理論は…なんか当たらずとも遠からずって感じがするよ。主人公のように、自分の思い通りにいかないと、あれやこれやと人や物のせいにしてしまうってのも分かるね。どうやっても自分中心主義になるという…実は自分が悪いんだけどさ。終盤でエディーが言っていた「レイが最後の男ってわけじゃないさ。」というセリフには大きく拍手を贈りたい。そうだ!そうだ!竹内まりやも同じようなことを歌ってたぞ!

アシュレイはこの作品でラブコメは初めてだそうですが、いい感じですよね。そりゃサンドラ・ブロックのようにはいかないですが、やはり綺麗な女優がコミカルなことをやるってところに意義があると思います。でもサンドラも好きだよ。レイ役のグレッグは微妙ですね。ハンサム??かなぁ…もちろん不細工ではないけど、転任してきてあっという間に恋に落ちる感じは、いまいち私には分かんなかった。エディー(ヒュー)はどうみてもかっこいいです(笑)だってプレイボーイ役だもんねー。なんかめちゃくちゃはまっててビックリしました。スタイル良すぎですけどー。アクションものも良いけど、ヒューのラブものももっと見たいと思わせる作品でしたね。もちろん!今作品でもおヒューの素敵な肉体は拝めるのであります。ヒューは脱がせてなんぼ、というのがハリウッドの常識なんでしょうか…あとシューマイもったいないよ!それと…G・ドパルドューをデブのフランス男呼ばわりはひどいよ…アシュレー(笑)

ヴァン・ヘルシング ★★★★ (2004・8・28) 先行上映 字幕
監督:スティーブン・ソマーズ
出演:ヒュー・ジャックマン、ケイト・ベッキンセール、デヴィッド・ウェンハム、
リチャード・ロクスバーグ、ウィル・ケンプ他
『あらすじ』
19世紀のヨーロッパ。バチカンから使わされた男、ヴァン・ヘルシング(ヒュー・ジャックマン)は、不死身のモンスター、ドラキュラ伯爵を捕らえるためトランシルバニアへやってくる。この土地で、代々吸血鬼と戦ってきたヴァレリアス一族は、今や王女のアナが残るのみ。アナの兄ヴェルカンは、すでにドラキュラの手に落ちていた。アナとヴァン・ヘルシングは共にドラキュラを追うが、その頃、世界支配を目論むドラキュラ伯爵は、何千という吸血鬼の卵を孵化させようとしていた。
『感想』
おもしろかったです。そして登場人物みんな濃すぎ!見てる最中、もういいって、分かったって!ソマーズ〜〜〜〜!と絶叫したくなることうけあい。2回見ましたけど、鑑賞後はもうグッタリですわ。でも不思議と3回目も見たくなるんですよねー。(んで結局3回目も見に行きましたハハ)今回の感想は長くなりそうだなぁ〜。短くまとめられればいいんだけど、そうもいかない。

おヒュー様→かなりかっこいいです…ヒューヒュー。ちょっと今、ホの字です(ポッ)。→(その後、私が盛大なるヒュー・ジャックマン祭りを繰り広げたことは、日記読者の皆様がご承知のとおり…)東条ブレードの活躍がもっと見たかったな。衣装かなり素敵だよー。グッズのバンダナや、東条ブレード欲しい…ヒューはやっぱ背大きいですよね、DW氏と並んであんなにでかいんだもん、…そして相変わらず脱いでも凄いわね。
ヴァン・ヘルシングは記憶がないのか…今に爪がニョキっと伸びるのかしらー(それはXメン)とか、
ジキルとハイドが出てきて、おお〜んでJ・フレミングがここで出てくるわけね?(それは超紳士同盟)とか勝手にほかの映画とくっつけてニヤニヤしてました。(しかし一瞬映ったジキル博士はもうかなりのおっさんだった…)

ドラキュラ伯爵→名前はMだ!(だからそれは超紳士同盟)
素敵です。実はこの役者さん少し苦手だったのですよ。以前、彼がムーランルージュでマドンナのあの曲を歌ってるのをDVDで見たときに、テレビの前でかなーりひいた経験あり…しかし、今回は凄く良いです。いや、ムーランルージュもキモさ爆発してて良かったんだけど。上手い役者さんってことですねー。ドラキュラ伯爵にぴったりだったなー。でも伯爵、う○こ座りしてたよ…ムダに逆さづりとかさ…いやおもしろいんだけどね(笑)

ケイト嬢→姉さん、男前っす。とてもお子さんいるとは思えないっす。きれいだなーこの人。→最後死ぬとは思わなくてすごいびっくりしました。最近の大作映画でヒロイン死ぬのってめずらしくないですかね。

ウィル→ああ、素敵。アクションもっと見たかったよー。→出番少ないよー…なのに2回も来日かよー(笑)←脱ぎっぷりよかったですね。でもその布邪魔だからっ!って思ったのは絶対私だけじゃないはず。

花嫁ズ→エレナさんっていうのは一番出番が多かった赤めの髪の人ですよね?すぐ顔がふぎゃーーってなるからさ、どれがエレナさんかな〜って分かんなかった。花嫁さんの吹替え版は宮迫とかワンナイの人たちがやるって聞いてええ〜って思ってたけど、本編見たらなんか納得かも(笑)伯爵と花嫁ズのやりとりだけコントみたいだった。もしくは昼メロ…そのせいか、花嫁ズは演技が下手っぽく見えたんですが…英語だからかな。エレナさ〜〜ん…(泣)

フランケン→この映画の中で一番ホロリとしたのってフランケン関係だったかも。あのせつなそうな表情が良い!あの頭がパカパカなるのがちょっと可愛い…→死んじゃうかと思ってヒヤヒヤして見てたけど、最後はボートで去っていってたのでほっとしました

デビハム氏可愛い!人気爆発するわよっ!ファラミアと別人…出てくるたびにおもしろいため、ニヤニヤ笑ってばっかりいたら、集中できなくて字幕いっぱい見逃した…(笑)だいたいあの髪型(外はね)が既に反則だって。それに加えて仮面舞踏会の衣装…何だよーあれー私を笑い死にさせる気ですか。そういや、この人もムーランルージュ出てたね…ぷぷ。そしてヘルシングとカールは名コンビだと思います。続編!続編!

というわけでかなり満足です。前評判が悪かったので、覚悟して見に行ったのが良かったのかな?でも前評判が悪いっていうのも頷ける部分はある。やっぱり説明不足のところとか多々あるし。私はヘルシングがなんで戦ってるのかよく分かんなかった。まぁ本人も記憶ないからよく分かってないとは思うけど。そもそも聖職騎士団って何だよと思って…(説明の本読んだら分かりました。)→最後の狼男(ヘルシング)VSドラキュラはCGだけの戦いでいまいちだったなぁ。もうちょい工夫が欲しいところです。←あとベタだなぁ〜…と思うところ(シーンとさせておいてビクッっとさせるとことか、花嫁ズの昼メロ具合とか、最後の「火葬」のシーンとか)が多いかなー。まぁそれも持ち味ということで私は好きですけどね。アクションは良かったと思うなー。ヒューもケイトもアクションに慣れてるから見てて安心っていうのもあるとは思うし。それにワイヤーアクションが思ったより少なくて良かった。でもその代わりCGが多かったけど(汗)

続編、激しく希望です。気になるもん。

LOVERS ★★★ (2004・8/26) 試写会
監督:チャン・イーモウ
出演:金城武、アンディ・ラウ、チャン・ツィー他
「あらすじ」
唐の大中13年、凡庸な皇帝と政治の腐敗から各地に叛乱勢力が台頭。その最大勢力「飛刀門」討伐の命を受けた県の捕吏・劉は、前頭目の娘と目される盲目の踊り子・小妹を捕える。口を割らない小妹に対し、劉は同僚の捕吏で武芸の達人である金とともに、ある計略を謀る。それは身分を偽った金が小妹を救い出し、その信頼を得て飛刀門の拠点に潜入するというものだった。目論見通り、小妹は金との逃避行を開始。劉も金と密通しながら2人の後を追う。だが3人の行く手には、それぞれの思惑と愛憎が絡む宿命の物語が待ち構えていた…。
「感想」
チャン・イーモウ監督と言えば、去年はHEROが公開されましたね。今回のは、あれよりは話は分かりやすいんじゃないかな。私はこちらのほうが好みです。金城君かっこいいし。↑のあらすじ読むと漢字だらけで頭痛くなってくるんですが、要は朝廷VSレジスタンスで、まぁそこにいろいろと謀(はかりごと)が絡んでごちゃごちゃしてくる、というわけ。

主役3人のファンなら劇場に見に行ってまず損はないんじゃないかな。3人とも美しいです。チャン・ツィーの踊りとアクションはやっぱり凄いなぁ〜と思いました。金城武もアンディ・ラウも体をはってがんばっていたと思います。しかし、途中まではかなり良いなと思ってたんですが、最後のほうの展開が私はあんまり好きじゃない。HEROの時も思ったんだけど、なんかあのダラダラ感がいまいち…あと話の展開はすぐ読めてしまうかな。音楽と衣装は良い。そしてとにかく金城武がかっこいい(そればっかり)。

金城君と言えば、彼が大陸の映画で主演するってのはやはり凄いことなのですよね?大陸出身のチャン・ツィーと香港出身のアンディ・ラウは別に問題ないでしょうけど。それと気になったのは言葉です。チャン・ツィーはチャン・ツィー自身がしゃべってますよね。金城君とアンディーはどうなんでしょう?二人とも話せるとは思うけど…金城君のほうは声は確かに金城武だった…と思う。アンディーのほうはどうなの?吹替え?何か声が違うような気がしたんだけど…

エンドロールでアニタ・ムイに捧ぐと出て、おお〜と思ったんですが、なんでだろう?と思って調べてみたら、彼女はこの作品に出演するはずだったんですね。彼女が出れなくなって役そのものがなくなってしまったらしいです。もし出演することができていたら後半部分の出来が(良いほうに)変わっていたのではないかなぁ〜と思うと残念。

あとね、この映画のクライマックス部分を以前どこかのテレビで見ちゃっていたことが判明。その時は、どんなシーンかもよく分からなかったけど、映画見てたら…あ…このシーン…って思いました。何でそんなところ流すんだボケー。→劉(アンディー)が小妹(ツィー)に何故あいつに惚れるんだ、とかなんとか責めたてるとこ。ここ流したら二人が通じてるってバレバレじゃん。

最後に一言、いや二言。

男の嫉妬って怖いなぁ〜。

金城武はレゴラスを超えそうだった。

こんな感じです。レゴラスを超えたかどうかは、各自ご判断にお任せします。(何だよそれ)

シュレック2 ★★★☆ (2004/8/12) 字幕版鑑賞
監督:アンドリュー・アダムソン、ケリー・アズベリー、コンラッド・バーノン
出演(声):マイク・マイヤーズ、エディー・マーフィー、キャメロン・ディアス、アントニオ・バンデラス他
「あらすじ」
シュレックとフィオナ姫が、ハネムーンから戻ると、家の外が騒がしい。<遠い遠い国>の国王と王妃からの使者が「娘フィオナの結婚を祝う舞踏会」への招待状を届けに来たのだ。気の進まないシュレックをフィオナが説得して、一行は城に向う。民衆の大歓迎を受け、城に到着するが、シュレックをひと目見るなり、国王は大激怒。自分が人間になれば、フィオナとの結婚が認められると思ったシュレックは、「幸せになる薬」を手に入れるため、妖精の工場に忍び込む。そこに、シュレックの命を狙う、黒く小さい影が立ちはだかった!
「感想」
何と言っても猫!この長靴をはいた猫を見るために、この作品を見に行ったと言っても過言ではないです。いやー可愛くてさー。あのスペイン語訛りの英語も良いです。毛玉吐いたシーンは、嗚呼!ほんとに吐いてるっと笑ってしまいました。シュレックやドンキーがセリフを言ってる後ろでチョコチョコ動いていたりしてるのも可愛いのよね。3もあるらしいので出演熱烈希望です!

実はね、前作は見てないままに強行突破したんです。もうこのままでは永遠に見に行けない気がしたので、とりあえずネットであらすじだけ読んでから…。心配しながら見てましたが、1作目見てなくても大丈夫でした(たぶん)。理解できたと思う(たぶん)。

いろんな映画のパロディがあるって聞いてたので、それを考えながら見てました。指輪とスパイダーマンとミッションインポッシブルとゴーストバスターズは分かった!テレビの「E!」のパロディとか…おもしろいですね。1回鑑賞じゃ全部は分かりきれないかも。細かいところにいろんな仕掛けがしてあって、子供も楽しめるけど、大人のほうがいろいろ分かって楽しいアニメかもなぁ〜と思いました。チャールズ皇太子とか、ジャスティン・ティンバーレイクとか(タイムリーだわ)。

猫以外のキャラでお気に入りは、ピノキオかなぁ〜。可愛い…。クッキーマンもドンキーもいいなぁ。あとバー毒リンゴのフック船長も渋くてイイ!シュレックは人間になった時、うっすらケツ顎でしたね!と、どうでもいいところばっかり注目して見てました。

キング・アーサー ★★ (2004/7/30)
監督:アントワン・フークワ
出演:クライブ・オーウェン、ヨアン・グリフィス、キーラ・ナイトレイ他
「あらすじ」
ローマ帝国の栄華に陰りが見え始めた時代。ローマのために数々の武勲を立ててきたアーサーと円卓の騎士たちは、15年間の兵役を終え、それぞれの故郷に帰ろうとしていた。だが教皇の権威を振りかざす司教は、彼らの兵役解除と引き替えに、ブリテンに住むローマ人貴族を救出せよという予定外の任務を命じる。ブリテン地方は、森に潜むゲリラ軍ウォード、新たな侵略者サクソンの三つ巴の戦乱にさらされた危険な地域だった。それでもアーサーと騎士たちは、今度こそ自由を得られると信じて最後の任務へ出発してゆく…。
「感想」
とっても大雑把な映画でした。良いシーンや、セリフはところどころにあるものの、思いっきり埋もれてしまってた。編集が下手くそなのかそれ以前の問題なのか…ストーリーに関しては、見る前から「アーサー王はこんな話じゃない!」と聞いていたのでまぁ覚悟はできていましたけどね。結局何が言いたかったのかなぁ。最後の→結婚式のシーンは一番ずっこけました。←とってつけたような感じが。

もう役者とかキャラについて感想を語るしかない。
ええとまず、乙女代表として心の中で叫びつづけていたのは…

トリスタン、その前髪をもうちょっと上にあげてくれないか?お前の顔が見たいんだよ!気になるんだよ!」

公開前からトリスタンが良いと聞いていたので、円卓の騎士登場シーンからどれだ、どれだと探しておりました。鷹がパートナーなんて、素敵、素敵。一番小汚かったけど、何気にお洒落さんでしたね。前髪の垂れ具合はポリシーがあるんでしょう。途中、三つ編みになってたし(可愛い)。兜かぶっても前髪だけはキープ。顔を見た瞬間、佐々木蔵之介に似てる!と思ってしまったため、以後トリスタンが画面に映るたびに「蔵之介、がんばれ!がんばれっ!ところでご実家は京都の造り酒屋ですか??」と心の中でつぶやいておりました。ま、正確に言うと佐々木蔵之介+ヴィンセント・ギャロ÷2って感じですけど。デンマークの役者さんなんですね、他の作品も是非見てみたいわ〜。

それからやっぱりランスロットよねー。2刀流、もうちょっと見たかったんですけどー。この人の描かれ方も相当中途半端だったよね。何だーアレ。あー勿体無い、勿体無い。せっかく素敵なキャラなのに。そして見た目とは裏腹に下ネタが好きそうだった…ランスロット…。その他のキャラも良かったなぁ。ダゴネット、いい奴キャラで→死んだ時、ちょっと悲しかった。←子供を守ってましたね。あとボースもあのダミ声具合が良いです。アーサー役のクライブ、賛否両論ありますが、私は賛のほうですね。あの暗い瞳が過去をいろいろ物語ってる感じがして良いと思いました。それだけに最後のシーンはちょっと微妙。なんか合わないかなぁと思った。

途中、氷の上でアーサーと円卓の騎士とグゥイネヴィアが一列に並んで弓を構えるところが一番かっこいいシーンかなぁ。(みんなレゴラスばりの弓使いですね!)最後の戦闘シーンはやっぱりちょっと長いです。そして敵役がショボイです。

ロスト・イン・トランスレーション ★★★(2004・7/16)
監督:ソフィア・コッポラ
出演:ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン他
「あらすじ」
ウイスキーのCMのため、日本を訪れたアメリカ人俳優のボブは、意思の疎通ができない仕事に疲れ、時差ボケと緊張で眠れない。一方、写真家の夫とともに日本を訪れたシャーロットも、仕事に出かける夫を見送り、ひとり不安な時間を過ごしていた。ホテルのバーで初めて会話を交わした2人は、自然と、一緒に街へ出かけるようになる。互いの孤独や悩みを感じ取り、次第に心を通じさせていく2人。やがて、ボブが帰国する日が近づき、別れの朝がやってくる…。
「感想」
うーん、ずばり言ってしまうと、ソフィア・コッポラは性格が悪そう。シャーロットって絶対、ソフィア自身を映し出してるんだと思うんだけど、そうやって見ると…この人は性格悪いなぁ〜と感じでしまうのであります。ホテルで会うハリウッド女優ケリーのエピソードなんて…あれはキャメロン・ディアスにしか見えないし。カメラマンの夫にシャーロットが「君は学がない人をバカにしてる。」みたいなこと(実際のセリフを忘れてしまったけど、こういうニュアンスのことだったと思う)を言われるシーンがあったけど、それがこの映画全体に感じとられるんですよね。だから見ていてあんまり楽しめなかったです。

日本をバカにしてる感じはしなかったですよ(コールガールのとこ以外はね)。東京の街のうるささは凄くよく分かるし、実際ああいう感じの人もいっぱいいる。しゃぶしゃぶ屋で肉見ても違いが分からないのは私も同じかも(メニューの文字が読めるから選べるだけだもん)。カラオケ屋の感じとか、とにかく東京をリアルに撮影してたのは確かです。パークハイアットも実際にあんな感じだしね。

スパイダーマン2 ★★★★☆ (2004・7・16)
監督:サム・ライミ
出演:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、アルフレッド・モッリーナ他
「あらすじ」
グリーン・ゴブリンとの死闘から2年。青年ピーターの生活は多忙を極めていた。大学で科学を専攻する傍ら、バイトに明け暮れる毎日。そしてひとたび事件が起これば、スパイダーマンとなってニューヨークの街を飛び回る。一方、女優の夢を実現させたメリー・ジェーンは、ピーターへの想いを断ち切り、新しい恋人との未来を踏み出そうとする。孤独な日々に疲れきったピーターは、ついにスパイダーマンを辞める決心を固めるのだった。だがそんな時、最強の敵ドック・オクが出現。ピーターはヒーローとしての決断を迫られる!
「感想」
アイラブ・スパイディ。最高!楽しくて、そしてじんわりと泣けます。アクション、ヒューマン、ラブ、そしてコメディ。映画の楽しい部分をギュっと凝縮させている作品です。

前作はもちろん見てますが、直前に復習してかなかったので細かいところ覚えてるかなぁ〜と心配してましたが大丈夫でした。まず冒頭に前作のおさらいっぽいアニメ(これがまた素敵)が出るので、ああ〜こんなシーンあったなぁ〜と思い出しながら見る。相変わらずピーター・パーカーは間が悪くてどんくさくて不器用で可愛らしい。しかし、ひとたび事件が起きれば、スパイダーマンスーツ(手作り)に身を包み(走りながら着替えたりする)、悪人どもを追いかけ捕まえる。1でも見てるので、特に目新しい感じはしなかったけど、蜘蛛の糸をピューッと出し、ビルの間を飛び回るシーンはやっぱり見ていて爽快。蜘蛛の糸の使い方とかは前作よりもバリエーションは増えてたかな。

今回、ピーターはスパイダーマンを辞めようとします。この辺りの心の葛藤が実に上手いです。観客の私たちもつい感情移入しちゃって…「もう辞めていいよ、楽になれヨ…」と思ってしまいます。しかし、実際に辞められると観客としては困るんだけどね。トビー・マグワイアはやっぱり上手い!

ピーターの親友、ハリーを演じるジェームズ・フランコ。ヤンエグ(死語ですか?)ぶりに拍車がかかってきておりました。出番は前作より少し増えたかなという気がしますが、まだ少ない。しかし、ところどころで見せる陰鬱な表情が魅力的です。→スパイダーマンの正体がピーターだと分かり、父の秘密の部屋を発見してしまった以上、3ではグリーン・ゴブリン2世として登場するんでしょうか?ワクワク。
MJとの恋愛模様も見所ですね。しかしまさか→正体があんなにあっさりバレるとは思わなかった。その前にハリーにばれてるので、MJには2ではまだバレないようにするのかと思ってたんだけど…でも1でMJってスパイダーマンの正体に気づいてるっぽいところありましたよね。

アクションやシリアス部分に挟まれるコミカルなシーンのバランスが絶妙です。特にエレベーターのシーンやコインランドリーのシーンとかププッって笑ってしまった。やっぱりあれは洗わないと臭くなるよねー。あんだけ動いたら汗もかくだろうし。

悩めるヒーローはやっぱりカッコイイ!ああ、コミック読みたくなったよー。コミックではドック・オクはどんな感じなんだろう。気になるー。そしてUSJに行ってスパイダーマンのアトラクションに乗りたいです。しばらくは私の中でスパイディ・ブームが続くと思います。

ちなみに新聞社のボスはオーシャン・オブ・ファイヤーに出てたバッファロー・ビルですよね?

グッバイ、レーニン! ★★★★(2004・7・2)
監督:ヴォルフガング・ベッカー
出演:ダニエル・ブリュール、カトリーン・サーンズ、チュルバン・ハマートヴァ、マリア・シモン他
あらすじ
舞台はベルリンの壁崩壊前の東ドイツ。アレックスの母、クリスティアーネは、夫が西側へ亡命して以来、祖国・東ドイツに忠誠心を抱いている。建国40周年を祝う夜、クリスティアーネは、アレックスがデモに参加している姿を見て心臓発作を起こし、昏睡に陥ってしまう。意識が戻らないまま、ベルリンの壁は崩壊、東西ドイツは統一される。8ヵ月後、奇跡的に目を覚ました母に再びショックを与えないため、アレックスはクリスティアーネの周囲を統一前の状態に戻し、世の中が何も変わらないふりをしようとするが…。
感想
昨年の東京国際映画祭で上映されてた時から見たかった映画。やっと見れました!ポスターで見た衣装や小物がレトロで可愛いと思ってずっと見たかったのです。期待通りおもしろかった。

ベルリンの壁崩壊当時、私は小学生。ニュースで見て東西ドイツ統一ってことがそんなに凄いことだとは実感してなかった。だけど、崩壊前→崩壊→崩壊後と、こうやって一本の映画にされるとその勢いに圧倒されてしまう。たった8ヶ月でここまできてしまうなんて。これはドイツの人にとっては感慨深い映画のはず。ヒットしたのも頷ける。統一後の東ドイツの失業した人たちを見てると…なんだか今の日本もこんな感じかも…とちょっと思えてくる。

お母さんのために、奮闘するアレックスが可愛い。東西ドイツ統一で不要にされてしまった東ドイツの品物(ピクルスやらコーヒーやら)をひたすら探しまくる。モカフィックス…覚えちゃった。コカコーラは資本主義の代名詞なのであった。そして、時には嘘のニュース番組まで作りあげてしまう。この馬鹿馬鹿しさに、なんだかジーンと感動してしまうのです。この偽ニュース番組を作り、偽キャスターまでやってしまうアレックスの友達に萌えました。なんていいやつなんだ!そしてバカカワイイ。登場人物はみんな可愛くていい人。

デモにまで参加していたアレックスは、旧東ドイツは決して悪い国じゃなかったと気づく。お母さんのために作っていたニュースの中には、いつのまにか彼の理想の東ドイツがあった。現実とは遠くかけ離れていても。

そして最後はやっぱり→お母さんは嘘に気づいていた←よね。

幸せになるためのイタリア語講座  ★★★ (2004・7・1)
監督:ロネ・シェルフィグ
出演:アンダース・W・ベアデルセン、アネッデ・ストゥーベルベック、ピーター・ガンツェラー他
あらすじ
コペンハーゲン近郊のとある街。仕事、恋愛、家族。さまざまなトラブルや悩みを抱え、うつむき加減な日々を生きている6人の男女。現実に傷つきながらも、それぞれの思いを抱え週に一度のイタリア語の初級講座へ通うことに。いくつもの出来事や偶然の中で、講座に集まる人との触れ合いを通じて何かが変わり始める6人。
「どこかに行きませんか?」「…ベニスは、どう?」受講者みんなで旅に出た美しい街で、揺れる心。いま必要なのは、ほんのちょっとの自信と素直さ。勇気を出したそのあとで、彼らに訪れる未来は…。
感想
デンマークの映画です。ひたすら地味な映画で、クリスマスでさえも…(そこがラブアクチュアリーとは違うところかな。)でも見終わった後に、じんわりほのぼのします。

劇中はデンマーク語とイタリア語のちゃんぽんでなかなか興味深いです。イタリア語と比べるとデンマーク語はやはり平坦でモソモソ喋る感じがしますね。それからこの映画に出てくるデンマーク人が、平均的なデンマーク人だとしたら(行ったことないので分かんないですが)、やはり彼らは大人しく、激しい感情表現が苦手なように思います。日本人と少し似てるような感じ。だからこそイタリアに憧れるのかなぁ。

人生において恋愛が全てとは思わないけど、日常の中でささいな楽しみを見つけたり、感じられたりすることってやっぱり必要なことだなと思いました。あと、登場人物の中にやはりモーテンセンという苗字の人がいたー。